JR九州は、クルーズトレイン「ななつ星in九州」の2027年春夏コースについて、2026年10月1日(木)10:00から10月31日(土)23:59まで申込を受け付けると発表しました。対象は2027年3月から8月出発分で、3泊4日「高千穂コース」4本、3泊4日「雲仙コース」4本、1泊2日「くじゅうコース」6本の計14本です。申込はすべてインターネット経由で、公式サイト「cruisetrain-sevenstars.jp」から行います。定員を超えた場合は抽選となり、結果は2026年11月以降にツアーデスクから通知されます。
高千穂コースは2027年3月2日、4月27日、5月25日、6月15日の火曜出発で、テーマは「神話と歴史が交差する九州、いにしえの祈りに心を澄ます旅」です。熊本県の八代焼上野窯での匠の技、高千穂の夜神楽、全国八幡宮の総本宮である宇佐神宮を巡ります。
雲仙コースは2027年7月13日、8月17日、8月24日、8月31日の火曜出発で、テーマは「九州の豊かな大地と水の恵みに触れ、自然とともに生きる人々に出逢う旅」です。久留米絣の藍生庵、両子寺、阿蘇外輪山を訪ね、日本初の国立公園に指定された雲仙にも立ち寄ります。
くじゅうコースは2027年4月3日、4月17日、5月29日、6月12日、7月31日、8月21日の土曜出発で、テーマは「くじゅう連山の移ろいゆく自然、豊後岡藩の古城と訓えに出逢う旅」です。タデ原湿原の草花、岡城跡、老舗の但馬屋で復元された岡藩の郷土食「五斗味噌」を体験する内容になっています。
旅行代金は2名1室利用時のおひとり様あたりの金額がコースごとに設定されていますが、公式発表では料金表が画像形式で掲載されているため、正確な金額は公式サイトで確認してください。
なぜ今、この時期に受付を始めるのか
「ななつ星in九州」は2013年10月15日に運行を開始した、日本初の本格的なクルーズトレインです。車両には総工費30億円が投じられ、床や壁に木材をふんだんに使った国内最上級の客室空間を実現しました。運行開始から2026年で13年が経ち、2023年10月には10周年を迎えています。
JR九州がこの時期に翌年春夏分の受付をかけるのは、これまでの募集サイクルを踏襲したものです。過去の実績を見ると、この列車への申込は運行開始直後から急激に集まりました。2013年10月から12月出発分の平均抽選倍率は7.27倍でしたが、2014年8月から11月出発分では最高195倍、平均でも37倍に達しています。その後は2014年12月から2015年2月出発分で平均33倍、2015年3月から9月出発分で平均22倍と徐々に落ち着いていきましたが、それでも申込順に確実に乗れる列車ではなく、抽選を前提とした特別な旅行商品であり続けています。乗車率は平均で9割を超えており、料金が開業当初の3倍近くまで上昇した後も需要が衰えていない点が特徴です。10周年時点での最高額は3泊4日1名170万円に達していたことも報じられています。
JR九州にとってこの列車は、単発の観光商品ではなく、九州各地の伝統工芸や郷土食、神社仏閣といった地域資源を組み合わせて見せる観光戦略の柱です。高千穂コースが神話と祈りの地を、雲仙コースが大地と水の恵みを、くじゅうコースが草原の自然と城下町の歴史をテーマに据えているのも、列車に乗ること自体を目的化させず、九州各県の観光地を周遊させる仕掛けと言えます。3泊4日と1泊2日という異なる日程・価格帯のコースを併存させているのも、より手が届きやすい1泊2日枠を用意することで、参加層のすそ野を広げる狙いがあると考えられます。
この列車が切り開いた豪華寝台列車という市場には、その後JR西日本が「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」を、JR東日本が「TRAIN SUITE 四季島」をそれぞれ2017年に投入し、国内に3つのクルーズトレインが並び立つ形になりました。後発の2列車が運行を始めてからも、「ななつ星in九州」が高い抽選倍率を維持してきたことは、先行者として築いたブランド力の強さを示しています。今回、受付開始から結果通知まで1カ月以上の期間を設けているのも、この列車が早い者勝ちではなく厳選された抽選で参加者を決める商品であることを踏まえた運用です。
利用者への影響と対処法
申し込みを検討している読者がまず押さえておくべきは、受付期間が2026年10月1日10:00から10月31日23:59までの1カ月間に限られている点です。この期間内であればいつ申し込んでも抽選での扱いは変わらないため、先着順のように開始直後にアクセスを急ぐ必要はありません。むしろ、期間中に希望コース・希望日程・同行者の情報を整理し、落ち着いて手続きを済ませることが重要です。
申込は公式サイト「cruisetrain-sevenstars.jp」からのインターネット申込のみとなっています。事前に会員登録が必要になる場合があるため、受付開始前にサイトにアクセスし、必要な登録項目や入力手順を確認しておくと当日以降の手続きがスムーズです。また、旅行代金は2名1室利用が基本の料金設定になっているため、同行者を誰にするかをあらかじめ決めておく必要があります。連絡先情報やクレジットカードなど決済に必要な情報も事前に手元に用意しておくと安心です。
コース選びでは、3泊4日の高千穂コース・雲仙コースと、1泊2日のくじゅうコースとでは日程も体験内容も大きく異なります。神話や祈りの地を巡りたいか、大地と水の恵みをテーマにした旅を望むか、比較的短期間で九州の自然と歴史に触れたいかによって、選ぶべきコースは変わってきます。それぞれの出発日は月に数本しか設定されていないため、自分の休暇の取りやすい時期と照らし合わせて候補を絞り込んでおくことをおすすめします。
定員を超えた場合は抽選となり、結果は2026年11月以降にツアーデスクから通知されます。申し込んだからといって必ず乗車できるわけではないため、結果通知の時期まで日程を仮押さえしておく、あるいは落選した場合の代替プランも考えておくと安心です。正確な旅行代金や参加条件、キャンセル規定などの詳細情報は、申込前に必ず公式サイトで最新の内容を確認してください。


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