JR四国は2026年8月26日の社長会見で、「四国をつなぐ“かぜ”キャンペーン ~しおかぜ・南風55周年~」の第2弾となる特別企画を発表しました。特急「しおかぜ」「南風」が2027年3月15日に運行開始55周年を迎えるのに合わせた企画で、10月からデジタル駅スタンプラリーの第2弾が始まります。
第1弾は特急の停車駅を巡る内容でしたが、第2弾では対象が四国4県の観光施設20か所にも広がりました。鉄道で移動しながら観光地も回るという、旅行者にとって使いやすい形に変わっています。
第2弾で実施される5つの企画
発表された企画は次のとおりです。
- 四国をつなぐ“かぜ”デジタル駅スタンプラリー 第2弾(2026年10月1日〜2027年9月30日)
- 四国でも!たまる!つかえる!WESTERポイント 総額100万ポイントキャンペーン(2026年10月13日〜12月18日)
- 金刀比羅宮×JR四国 コラボ企画(2026年10月1日〜2027年3月31日)
- 松山駅わくわく鉄道フェスタ(2026年10月24日・25日)
- しおかぜ・南風55周年 記念グッズの販売(2026年10月1日より順次)
追加情報は2026年9月上旬ごろに公開される予定です。
スタンプラリーは駅19か所と観光施設20か所が対象です
第2弾の中心となるのがデジタル駅スタンプラリーです。駅などに設置されたNFCタグにスマートフォンをかざしてスタンプを集める駅スタンプアプリ「エキタグ」を使います。
対象は「しおかぜ」「南風」の停車駅を中心とした19駅です。宇多津、丸亀、多度津、観音寺、伊予三島、新居浜、伊予西条、今治、松山、八幡浜、宇和島、琴平、阿波池田、後免、高知、須崎、窪川の各駅に加え、土佐くろしお鉄道の中村駅と宿毛駅が含まれます。
第2弾で新たに加わったのが、四国4県の観光施設20か所です。県別の内訳は次のとおりです。
- 徳島県:道の駅大歩危・妖怪屋敷と石の博物館、阿波おどり会館、日和佐うみがめ博物館カレッタ、本家松浦酒造場、阿波池田うだつの家たばこ資料館
- 愛媛県:鉄道歴史パーク in SAIJO(四国鉄道文化館)、マイントピア別子、道後温泉本館、宇和島城、今治城
- 香川県:四国水族館、金刀比羅宮、父母ヶ浜、讃州井筒屋敷、丸亀城
- 高知県:高知県立牧野植物園、高知県立坂本龍馬記念館、ジョン万次郎資料館、佐川町立佐川地質館、四万十川屋形船なっとく
賞品の仕組みは4段階に分かれています。
段階ごとに用意された賞品
対象駅のスタンプ取得数に応じて「しおかぜヘッドマークスタンプ」と「南風ヘッドマークスタンプ」がそれぞれ最大6種類自動で付与されます。19駅すべてを集めると「第2弾コンプリートスタンプ」がもらえるうえ、「JR四国の賞品」が当たる抽選に自動でエントリーされます。
さらに、四国4県すべての県で駅を1駅以上、観光施設を1施設以上回ると、「四国のお土産」が当たる抽選にも自動でエントリーされます。この抽選の対象駅は、前述の19駅に高松駅と徳島駅を加えた21駅です。
WESTERポイントのキャンペーンも同時開催されます
JR西日本のネット予約「e5489」でチケットレス商品を予約・利用した人の中から抽選で1,000名に、WESTERポイント(基本)が1,000ポイントずつ贈られます。総額100万ポイントです。
期間は2026年10月13日から12月18日までで、この期間を乗車日とする対象商品の予約・利用が対象になります。参加にはWESTER会員(無料)の登録とエントリーが必要です。エントリー期間は2026年9月11日14時から12月18日23時59分までで、期間中にエントリーすれば、エントリー前の購入もさかのぼって対象になります。特設サイトは9月11日14時に開設されます。
なぜJR四国はこれほど広い企画を打つのでしょうか
55周年を口実にした「回遊促進策」だと考えられます
このキャンペーンの構造をよく見ると、記念行事というより、四国全域を回らせるための仕掛けとして設計されていることが分かります。
スタンプラリーの賞品条件が象徴的です。19駅すべてを集めるには、香川、愛媛、徳島、高知の4県をまたいで移動しなければなりません。さらに「四国のお土産」の抽選に参加するには、4県すべてで駅と観光施設の両方を回る必要があります。1県だけを訪れて完結する行程では、上位の賞品に手が届かない設計です。
JR四国が2026年8月26日に同時発表した7月の鉄道営業概況では、本州方面の普通収入が3か月連続で前年を下回っています。一方、四国内の普通収入は前年比103.0%と伸びました。本州から四国へ来る人を増やすのが難しいなら、四国に来た人により長く滞在してもらい、より多くの区間に乗ってもらうほうが現実的です。この企画は、限られた来訪者数から収入を積み増すための施策と読むのが自然ではないでしょうか。
期間を1年間に設定した意味
スタンプラリーの実施期間が2026年10月1日から2027年9月30日までの1年間という長さも特徴的です。19駅と20施設を回るには、四国在住者でも複数回に分けて出かける必要があります。県外からの旅行者なら、なおさら一度では終わりません。
つまりこの企画は、1回の旅行を大きくするだけでなく、リピート訪問を促す狙いも持っていると考えられます。55周年という節目を1年間かけて使い切る設計は、単発のイベントより費用対効果が高いはずです。
観光施設への拡大とJR西日本との連携
第2弾で観光施設を加えたことは、JR四国が単独で完結する企画から一歩踏み出したことを意味します。道後温泉本館や金刀比羅宮といった四国を代表する観光地から、佐川町立佐川地質館やジョン万次郎資料館のような知る人ぞ知る施設まで幅広く並んでいるのは、既知の観光地だけでなく、これまで足が向かなかった場所へ客を誘導したい意図の表れでしょう。
WESTERポイントのキャンペーンをe5489と組み合わせている点にも注目したいところです。WESTERはJR西日本の会員基盤で、本州側の利用者を四国へ呼び込むための接点になります。JR四国が単独で持つ会員基盤よりはるかに大きい母数に働きかけられるため、集客手段としては合理的です。
旅行者はどう使えばよいでしょうか
四国旅行を計画している方にとって、この企画は無料で参加できる上乗せ要素です。エキタグは無料のアプリで、スタンプを取るのに追加費用はかかりません。すでに行く予定がある駅や施設があるなら、アプリを入れておくだけで抽選に参加できます。
現実的な使い方としては、賞品を狙いにいくより、行き先を決める材料として使うのが良いでしょう。対象施設の一覧は、四国4県の観光地を県ごとに整理したリストとしてよくできています。四万十川屋形船なっとくやマイントピア別子のように、鉄道旅行の目的地として組み込みやすい施設も含まれています。
金刀比羅宮のコラボ企画でオリジナルデザインの御朱印帳がもらえる点も、琴平を訪れる予定がある方には見逃せません。実施期間は2026年10月1日から2027年3月31日までです。
WESTERポイントのキャンペーンは、四国内の特急にe5489のチケットレス商品で乗る予定がある方向けです。10月13日から12月18日の間に四国を旅行するなら、9月11日以降にエントリーだけ済ませておいてください。エントリーが先でも後でも、期間中の購入なら対象になります。
まとめ
「しおかぜ」「南風」の55周年を軸にした第2弾は、駅19か所と観光施設20か所を巡る1年がかりの企画です。参加費用はかからず、四国旅行の行き先選びにも使えます。
四国を複数回に分けて回る予定がある方、あるいは1回の旅行で複数県をまたぐ予定がある方には相性の良い内容です。10月13日から12月18日に四国を訪れるなら、WESTERポイントのエントリーも忘れないでください。


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