成田~バンコク線が週7便から週11便へ
タイ・ベトジェットエアは2026年11月6日から、東京/成田~バンコク/スワンナプーム線を増便しました。これまで1日1往復(週7便)だった運航体制に、月・水・金・日曜の4日間限定で夜間の往復便を追加し、週11往復体制になります。
増便後の時刻表は次のとおりです。
- 成田発8:55→バンコク着14:30(毎日運航)
- 成田発18:30→バンコク着翌日0:05(月・水・金・日)
- バンコク発23:55→成田着翌日7:55(毎日運航)
- バンコク発9:30→成田着17:30(月・水・金・日)
使用機材はボーイング737MAX8型機(189席)です。朝発の便と深夜発の便が組み合わさる形になり、同じ日に成田を出てバンコクに夕方着く便と、深夜にバンコクへ到着する便を選べるようになりました。
なぜ今増便するのか タイ・ベトジェットの事業戦略
開設9カ月で主力路線に成長
タイ・ベトジェットエアが成田~バンコク線を開設したのは2026年2月です。わずか9カ月というスピードで、同社のCEOが「日本路線の中でも最も人気のある国際線の一つ」と位置づけるまでの路線に成長しました。搭乗率は常に高い水準を保っているとされており、今回の増便はこの実績を踏まえた判断です。
日本路線全体で座席供給量を50%増やす計画
タイ・ベトジェットエアは成田線だけでなく、関西(大阪)~バンコク線も2026年11月13日から週4往復からデイリー(週7往復)に増便し、福岡線も運航を再開しています。日本路線全体で座席供給量を50%増やす方針を掲げており、成田線の増便はこの計画の一部にあたります。
母体であるベトジェットグループは、2028年までに売上高を2倍にし、保有機数を2025年時点の2.3倍となる50機規模まで拡大する成長戦略を掲げています。東南アジアの航空市場ではベトナム航空に次ぐ規模を持つグループで、タイ国内線でもタイ・エアアジアに次ぐシェアを持っています。日本路線の増便は、会社全体の拡大路線の中でも優先度の高い投資先として位置づけられていると考えられます。
フルサービス各社との価格競争
成田~バンコク線は、タイ国際航空が1日3往復(週21便)で最多便数を運航し、日本航空・全日空がそれぞれ1日1往復、ZIPAIRも1日1往復を運航しています。タイ国際航空は2027年1月19日から深夜帯にさらに週5便を追加する予定もあり、この路線自体の競争が激しくなっています。
この中でタイ・ベトジェットエアは、フルサービスキャリア各社より価格帯を抑えたLCCという立ち位置です。年始のセールでは成田発の片道運賃が1万円台になった実績もあり、価格の安さを武器に搭乗率を積み上げてきました。便数を増やすことで、価格の安さだけでなく「選べる時間帯の多さ」でも他社との差をつけようとしていると考えられます。
旅行者への影響と対策
今回の増便によって、成田~バンコク線を利用する際の選択肢が広がります。これまでは朝発の便しかありませんでしたが、月・水・金・日曜であれば深夜発の便も選べるようになりました。仕事終わりに成田へ向かい、深夜便でバンコクに移動して現地時間の早朝から1日を使うという行程も可能になります。
一方で、増便はあくまで月・水・金・日曜の4日間に限られている点には注意が必要です。それ以外の曜日(火・木・土)は従来どおり朝発の1往復のみなので、旅行日程を決める前に必ず曜日ごとの運航状況を確認してください。
運賃面では、訪日タイ人は2026年1~9月で83万5000人(前年同期比2.4%増)と過去最高ペースで増えている一方、日本人のタイ旅行者数は観光庁の予測で2026年に110万人とほぼ横ばいです。この差が生まれている背景の一つに、バーツの対円レートの変化があります。10年前は1バーツ=2.9円程度でしたが、2026年には1バーツ=4.65~5円前後まで上昇しており、円換算では以前より大幅に割高になっています。航空券自体は増便とLCCの価格競争で安く抑えられても、現地での食事や宿泊にかかる費用は「以前よりタイは安い」という感覚とは変わってきている点を踏まえて予算を組むことをおすすめします。
関西線・福岡線もあわせて増便・再開されているため、成田発の便数や時間帯が希望に合わない場合は、出発地を変えて検討してみるのも一つの方法です。


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