JR四国「アンパンマン列車」(8000系)が全面リニューアル 2026年12月デビュー、アンパンマンシートは84席に拡大

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JR四国は2026年7月28日、予讃線を走る特急「しおかぜ」「いしづち」の8000系「アンパンマン列車」について、外装・内装デザインを全面的に刷新すると発表しました。運行区間は岡山・高松~松山間で、リニューアル後の運行開始は2026年12月中旬を予定しています。今回の改装では、これまで1号車16席に限られていた「アンパンマンシート」が2号車にも拡大され、合計84席に増える点が最大の変化です。乗車記念スタンプを押せる専用コーナーも新設され、家族連れが車内で過ごしやすい空間になります。

予讃線8000系アンパンマン列車 リニューアルの内容

外装デザイン

現行の白色ベースのデザインは継承しつつ、瀬戸内海沿線の風土をイメージした虹のボーダーを車体全体に配置します。虹は現行デザインでもモチーフとして使われており、完全な一新ではなく、既存のイメージを引き継ぎながら発展させる方向性になっています。

内装デザイン

内装は「山」と「海」の世界観をテーマに設計されます。予讃線は瀬戸内海に沿って走る区間が多く、車窓からの景色と車内デザインを重ね合わせることで、瀬戸内らしい旅の雰囲気を演出する狙いがあると考えられます。

アンパンマンシートが84席に拡大

現行では1号車16席のみが「アンパンマンシート」として設定されていますが、リニューアル後は2号車68席が新たに加わり、合計84席になります。ヘッドカバーには12種類のキャラクターが描かれる予定で、座席によって絵柄が異なる楽しみ方ができます。これまでは1号車の座席に家族連れの予約が集中し、早い段階で埋まりやすい状況でしたが、座席数が5倍以上に増えることで、予約の取りやすさも改善が期待できます。

スタンプコーナーの新設

車内に設置されていた自動販売機のスペースを改装し、乗車記念スタンプを押せる専用コーナーを新たに設けます。

出発式・特別乗車ツアーも計画

JR四国は運行開始を記念した出発式や特別乗車ツアーの実施も計画しているとしていますが、詳細はまだ発表されていません。詳細は公式発表をご確認ください。

なぜ今アンパンマン列車をリニューアルするのか

JR四国が2026年5月13日に公表した2025年度(2025年4月~2026年3月)連結決算では、営業収益が788億円(前年度比235億円増)となり、連結決算の公表を始めて以来の最高値を記録しました。経常利益も74億円(前年度比31億円増)で、5期連続の増益・4期連続の経常黒字です。瀬戸内国際芸術祭の開催などで鉄道運輸収入が伸びたことに加えて、決算から新たに連結対象となった建設コンサルタント・医療機器・工業関連の3社のM&A効果も収益増の大きな要因になっており、既存の鉄道事業だけの伸びではない点には留意が必要です。

一方で、JR四国の鉄道運輸収入は最盛期と比較すると約3分の2の水準にとどまっており、沿線人口の減少や自動車依存の高さといった構造的な課題を抱えています。こうした状況の中で、観光列車のブランド力を高め、四国外からの観光需要を取り込むことは、JR四国にとって収益改善の重要な柱の一つです。

アンパンマン列車は2000年10月14日、土讃線の岡山~高知間を走る特急として運行を始めました。きっかけは1998年の豪雨災害で落ち込んだ土讃線の利用促進で、高知県出身の原作者・やなせたかし氏の協力を得て実現した経緯があります。現在では予讃線の8000系のほか、松山~宇和島間を走る「宇和海」、土讃線の「あかい・きいろいアンパンマン列車」など複数の路線に拡大しており、四国を代表する観光列車のシリーズに育っています。かつて活躍した2000系のアンパンマン列車は、約20年間の運行を経て2020年7月18日に運用を終了しており、車両の高齢化・置き換えという課題も抱えています。

今回リニューアルされる8000系は1992年に登場した車両で、今年で運行開始から34年が経過しています。予讃線の電化開業に合わせてJR四国として初めて導入した特急電車で、しおかぜ・いしづちの主力車両として長く使われてきました。デザインを刷新し、家族連れが利用しやすい座席を増やすことは、経年車両の魅力を維持しながら、瀬戸内海側の特急利用を底上げする狙いがあると考えられます。

乗車方法・予約方法とおすすめの楽しみ方

対象となるのは、岡山・高松~松山間を走る特急「しおかぜ」「いしづち」のうち、アンパンマン列車として運行されている便です。現行ではいしづち3本・しおかぜ2本が毎日アンパンマン列車として運行されていますが、リニューアル後の本数変更については今回の発表で言及されていません。詳細は公式発表をご確認ください。

乗車券・指定席特急券は、乗車日の1か月前午前10時から発売されます。購入場所は全国のJRみどりの窓口、JTBなど主な旅行会社、インターネット予約サービス「e5489」などです。料金の目安として、現行の通常期料金では岡山~松山間片道でおとな7,350円、こども3,670円(指定席特急券込み)となっています。リニューアル後に運賃・料金体系の変更があるかどうかは発表されていないため、詳細は公式発表をご確認ください。

予約時に注意したいのが、指定席の中でも「アンパンマンシート」を希望する場合は、その旨を伝える必要がある点です。これまでは1号車16席のみが対象で、家族連れの予約が集中し早期に埋まりやすい状況でしたが、2号車68席が加わることで選択肢が広がり、これまで予約が取りにくかった時期でも希望が通りやすくなる可能性があります。

楽しみ方としては、新設されるスタンプコーナーで乗車記念スタンプを集めるほか、瀬戸内海の車窓と「山」「海」をテーマにした内装を見比べながら過ごすのもおすすめです。松山側では道後温泉、今治側ではしまなみ海道など、下車後の観光地と組み合わせた旅程を組みやすい路線でもあります。出発式や特別乗車ツアーが計画されていることから、JR四国の公式サイトやSNSで続報をこまめに確認しておくと、記念イベントに合わせた旅行計画を立てやすくなります。

ぴりか

地理や旅行が大好きな一般人。東京出身ですが、四国、九州など転々と移住し、今は北陸に住んでいます。学生時代に47都道府県を自転車で制覇。国内旅行業務取扱管理者の資格あり。JGC取得済み。

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