関西エアポートは2026年10月16日、2026年10月25日から2027年3月27日までの冬スケジュール(冬ダイヤ)を発表しました。国際線の便数は、中国路線が前年の冬ダイヤに比べて37%減る一方、韓国路線は10%増、東南アジア路線は13%増と、方向性が真逆の動きになっています。
冬ダイヤの内容、中国は週163便まで減少
今回発表された冬ダイヤでは、国際線の旅客便が週平均1226.8便で、前年同期比2%減となりました。これに貨物便199.3便を加えた総便数は週平均1426.1便です。
路線別に見ると、最も変化が大きいのが中国路線です。週163.0便と、前年冬ダイヤの週259.1便から96.1便(37%)の減少になりました。就航都市数も31都市から11都市へと20都市減っています。関西空港の国際線全体に占める中国路線の比率も、前年の21%から13%へと8ポイント下がりました。
一方、韓国路線は週487.9便で前年比10%増、東南アジア路線は週224.3便で前年比13%増となっています。東南アジアでは、ベトジェットエアが2026年12月からダナン線に新規就航するほか、マニラ・ハノイ・バンコクの各路線でも増便が予定されています。
新規就航としては、エア・インディアが2027年2月から関西~デリー線に直行便を開設する予定です。これまで香港を経由していた同社のデリー路線が、関西発着では直行便として復活する形になります。なお関西空港ではなく伊丹空港発着の話題として、帯広・旭川・女満別への定期便が新たに始まる予定もあります。帯広線は17年ぶりの復活です。
中国減・韓国東南アジア増の背景
中国路線の大幅な減少の背景には、中国人訪日客数の急激な落ち込みがあります。日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2026年の中国人訪日客数は3月が29万1600人で前年同月比55.9%減、7月が56.1%減、8月が59.0%減と、大幅な減少が続いています。中国政府が自国民に対して日本への渡航を控えるよう呼びかけていることが主な要因とされており、これを受けて航空会社側も中国路線の便数を絞り込んでいます。
もっとも、関西空港全体の国際線旅客便数は前年比でわずか2%減にとどまっています。中国路線が37%も減っているにもかかわらず、空港全体への影響がそこまで大きくならなかったのは、減った分の発着枠を韓国・東南アジア路線に振り替えているためです。中国という単一市場に依存していた発着枠を、需要が伸びている別の市場に組み替えることで、空港全体としての収益機会の落ち込みを抑えた形です。中国一国への依存度が高いままだったら影響はもっと大きくなっていたはずで、今回の冬ダイヤは依存先を分散させるリスク対応として読むことができます。
なお、共同通信の報道では、中国路線の便数は「減便前の水準と比べて7割程度減った状態が続いている」とも伝えられています。これは前年の冬ダイヤとの比較(37%減)とは基準にする時点が異なる表現で、どちらも誤りではありません。中国路線はこの1年だけでなく、便数が落ち込み始める前の段階からすでに大きく数を減らしており、そこからさらに前年比でも減少が続いているということです。
旅行者への影響と対処法
関西空港から中国へ渡航する予定がある人は、就航都市数が20都市も減っている点に注意が必要です。これまで直行便があった都市でも、今回の冬ダイヤでは運休している場合があるので、予約前に希望する都市への直行便が残っているかを必ず確認してください。直行便がなくなっている場合は、韓国など他の経由地を使う代替ルートも検討するとよいでしょう。
反対に、韓国や東南アジア方面へ向かう人にとっては、便数が増えている分、希望の時間帯の便を取りやすくなっています。特にベトナム・ダナンへは2026年12月からベトジェットエアの新規就航が始まるため、これまで乗り換えが必要だった人も直行便を使えるようになります。
インドへ渡航する場合は、2027年2月以降エア・インディアの関西~デリー直行便が使えるようになる予定です。これまで香港乗り継ぎが必要だった人にとっては、移動時間の短縮につながります。出発が2027年2月なので、それより前に渡航する場合は従来どおり経由便の利用が必要です。
北海道方面へ関西から向かう人は、帯広・旭川・女満別への新規路線が関西空港ではなく伊丹空港発着である点に注意してください。空港を間違えないよう、予約時に発着空港を必ず確認することをおすすめします。


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