JALとJR北海道、2026年度「ひがし&きた北海道キャンペーン」道東限定の新パス登場

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JALと北海道旅客鉄道(JR北海道)が2026年9月24日、両社共同の「ひがし&きた北海道キャンペーン」を2026年度も実施すると発表しました。2017年度に始まったこの取り組みは今年で10年目を迎えます。今回の発表で目を引くのは、道東エリアに絞った新しいフリーパス「JALCPひがし北海道エリアパス」が新登場したことです。あわせてJALグループは大阪(伊丹)〜帯広線の新規開設と、季節運航だった伊丹〜旭川線・伊丹〜女満別線の通年運航化も明らかにしました。制度の中身と、なぜこのタイミングで道東エリア限定パスが加わったのかを整理します。

キャンペーンの内容

対象になるのは、北海道内を除く全国の空港からJALグループ便で札幌(新千歳)・札幌(丘珠)・女満別・旭川・釧路・帯広・根室中標津の各空港へ向かう航空券と宿泊、専用のJRフリーパスをセットまたはオプションで購入できる旅行商品です。ジャルパック、HIS、オリオンツアー、ジェイトリップ、阪急交通社の5社が参画し、各社の準備が整い次第、順次発売されます。対象期間は2026年11月1日出発分から2027年3月31日帰着分までです。

用意されるフリーパスは2種類です。

ひとつは「JALCPひがし&きた北海道パス」で、有効期間は2・3・4・5日間から選べます。フリー乗車区間の特急・普通列車(快速含む)の普通車自由席・指定席が乗り降り自由になり、引き換え可能駅は札幌駅・新千歳空港駅・帯広駅・釧路駅・北見駅・網走駅・旭川駅と、道央から道東まで広くカバーしています。

もうひとつが今回新登場した「JALCPひがし北海道エリアパス」です。有効期間は2・3日間で、引き換え可能駅は帯広駅・釧路駅・網走駅の3駅に絞られています。効力は「ひがし&きた北海道パス」と同じく特急・普通列車の乗り降り自由ですが、対象エリアを道東に限定した分、短い日程での道東周遊に特化した内容になっています。

なお、冬季に釧路湿原を走る観光列車「SL冬の湿原号」は全車指定席のため、どちらのパスも乗車券としてのみ有効で、指定席券は別途購入する必要があります。冬の道東旅行でこの列車に乗る予定がある人は、この点を見落とさないようにしてください。

両パスとも旅行商品専用のフリーパスで、単独発売はありません。具体的な料金は、各旅行会社が販売する航空券・宿泊とのセット商品の内容によって変わるため、参画旅行会社5社の商品ページで確認する必要があります。

なぜ道東限定の新パスが加わったのか

今回の発表でパスの新設と同時に明かされたのが、JALグループの北海道路線網の拡大です。大阪(伊丹)〜帯広線を新規開設するほか、これまで季節運航だった伊丹〜旭川線・伊丹〜女満別線を通年運航に切り替えます。

この路線拡大と道東限定パスの新登場は、無関係な二つの発表ではないと考えられます。従来の「ひがし&きた北海道パス」は、引き換え駅に札幌駅・新千歳空港駅・旭川駅を含む広域仕様で、羽田など道央側の空港からアクセスする旅行者を主な対象にしてきました。道東の帯広・釧路・網走だけを訪れたい旅行者にとっても、選べる日数は同じでも、道央部分まで含めたパスを使う形になっていたわけです。

今回、伊丹発着で帯広・旭川・女満別へ直接アクセスできる路線が新規開設・通年化されたことで、関西から道東へ直接入る旅行者が増える下地ができました。その層に向けて、道央を経由しない前提の「エリアパス」を用意したことは、路線網の拡大に合わせて商品ラインアップを対応させた動きと見るのが自然です。広域パスより有効日数が短い2・3日間に絞られているのも、伊丹発着の直行便を使えば道東到着までの移動時間が短縮される分、周遊日数も短く設定しやすくなったためだと考えられます。

キャンペーン自体が10年目に入っている点も見逃せません。2017年度から継続してきた枠組みに新しい選択肢を加えることで、既にこのキャンペーンを利用したことがある旅行者にも「今年は違うパスを試す」という再訪のきっかけを作る狙いもあるはずです。道東エリアは近年、知床・阿寒摩周・釧路湿原といった国立公園を軸にしたインバウンド需要も伸びており、道央を経由しない直行アクセスの整備は、こうした需要の受け皿を関西方面にも広げる意味を持ちます。

旅行者への影響と対処法

このキャンペーンを使って道東旅行を計画する場合、まず自分の出発地からどの空港への直行便があるかを確認してください。関西発なら伊丹〜帯広・旭川・女満別の新規・通年路線を使うことで、道東への到達時間そのものが短くなります。関東発なら羽田〜釧路・帯広・女満別・根室中標津といった従来からの路線を使い、広域の「ひがし&きた北海道パス」で道央部分も含めて周遊する組み方が引き続き有効です。

道東エリアだけを短期間で回りたいなら「エリアパス」、札幌や旭川の観光も組み合わせたいなら「ひがし&きた北海道パス」というように、旅程の広さで選ぶパスを決めてください。どちらも旅行商品専用のため、まずは参画5社(ジャルパック・HIS・オリオンツアー・ジェイトリップ・阪急交通社)の北海道ツアーページで、希望する空港発着・日程の商品が用意されているかを確認する必要があります。発売は各社の準備が整い次第の順次開始なので、11月出発分を狙うなら早めに各社サイトをチェックしておくとよいでしょう。

冬の道東は流氷観光やSL冬の湿原号など季節ならではの見どころが多い一方、SL冬の湿原号のように別途指定席券が必要な列車もあります。パスの効力範囲を旅行会社の商品説明でよく確認したうえで、必要な追加チケットがあれば早めに手配しておくことをおすすめします。

なお、JR北海道が新千歳空港駅などの券売機で単独販売している「ひがし・きたフリーパス」は、今回のJALの旅行商品専用パスとは別の商品です。単独購入できる代わりに料金体系や有効エリアが異なるため、旅行会社のツアーを利用しない場合は混同しないよう注意してください。

ぴりか

地理や旅行が大好きな一般人。東京出身ですが、四国、九州など転々と移住し、今は北陸に住んでいます。学生時代に47都道府県を自転車で制覇。国内旅行業務取扱管理者の資格あり。JGC取得済み。

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