ダイヤ改正の具体的な内容
羽田空港方面の急行は、土休日と平日の両方で増発されます。土休日は品川駅発6時台の「羽田空港行」急行を2本増発し、同じ行き先・種別の列車が約10分間隔で運転されるようになります。平日は羽田空港発8時台の「逗子・葉山行」急行を1本増発しますが、これは既存の「京急蒲田行」普通列車を急行に変更し、横浜方面への直通運転にする形で実現します。
| 曜日 | 変更内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 土休日 | 品川駅発6時台の羽田空港行急行を2本増発 | 同種別の列車が約10分間隔に |
| 平日 | 羽田空港発8時台の京急蒲田行普通を逗子・葉山行急行に変更 | 横浜方面への直通化 |
乗り換えの面では、京急蒲田駅で横浜方面からの上り特急と羽田空港行き列車が、6番線から4番線へと同じ階のホームで接続するように変更されます。京急蒲田駅は2012年10月に高架化が完了し、上り線と下り線がそれぞれ別の階に分かれる2層構造の駅です。これまで横浜方面から羽田空港へ向かう際は階をまたぐ乗り換えが必要な場面がありましたが、改正後は同一フロアでの乗り換えが可能になります。
座席指定サービス「ウィング・シート」は、平日にも恒常的に設定されます。下りはウィング・シート52号(品川10時39分発)と54号(品川13時40分発)、上りはウィング・シート51号(三崎口12時13分発)と53号(三崎口15時11分発)の計4本です。ウィング・シートは2019年10月26日に土休日限定でスタートしたサービスで、2025年12月13日改正時点では土休日の泉岳寺〜三崎口間で下り8本・上り7本が設定されていました。
なぜ今、羽田空港方面の輸送力を見直すのか
背景にあるのは、羽田空港の国際線旅客数の高い水準です。国土交通省によると、羽田空港の2025年の旅客数は前年比6.7パーセント増の約9,143万人で、初めて9,000万人を超えました。このうち国際線は約2,433万人(前年比10.1パーセント増)と過去最多を記録しており、好調なインバウンド需要が増加を支えています。2026年に入っても勢いは続き、3月の国際線旅客数は229万1,045人で2025年8月以来7カ月ぶりに過去最高を更新、7月も215万人規模で前年比3.4パーセント増と伸びが続いています。
この需要増に対して、京急は品川方面からの急行を増やすだけでなく、京急蒲田駅という構造的なボトルネックにも手を入れています。同駅は2012年の高架化で本線と空港線の平面交差を解消した一方、上下線が別フロアに分かれた構造上、方面によって乗り換えに階段移動が必要な組み合わせが残っていました。今回の変更は、新たな設備投資をせずに既存の2層構造の中で列車の発着ホームを組み替えることで、乗り換えの負担を減らす工夫といえます。大規模な改良工事を伴わずに利便性を上げられる点で、投資対効果の高い見直しです。
平日ウィング・シートの恒常化にも、段階を踏んだ経緯があります。京急は2026年7月27日から8月7日までの夏休み期間に、平日の快特列車でウィング・シートを期間限定で試験的に提供しました。これは三浦エリアへの観光需要を見込んだ短期施策でしたが、今回11月21日から平日4本体制で恒常導入されることになりました。期間限定の試験運用で需要を見極めたうえで本格導入に進むという流れは、リスクを抑えながら新サービスを定着させる手法として理解できます。
利用者への影響と対策
羽田空港を使う方にとって、特に土休日朝に品川方面から向かう場合は選択肢が増えます。品川駅発の羽田空港行き急行が6時台に約10分間隔で運転されるようになるため、早朝の国際線・国内線を利用する際、これまでより待ち時間を気にせず駅に向かいやすくなります。
横浜方面から羽田空港へ向かう方は、京急蒲田駅での乗り換え方法が変わる点を事前に確認しておくとよいでしょう。改正後は6番線から4番線への同一フロア乗り換えになるため、大きなスーツケースを持った移動でも階段の昇り降りが減り、乗り換え時間の余裕にもつながります。詳細な時刻表は2026年11月上旬に京急電鉄の公式サイトで公開される予定なので、出発前に最新のホーム番号を確認しておくと安心です。
品川〜三崎口間を日中に移動する方は、平日でもウィング・シートが使えるようになる点を覚えておくと快適です。対象は下り2本・上り2本に限られるため、確実に座って移動したい場合は、該当する列車の時刻(品川発10時39分・13時40分、三崎口発12時13分・15時11分)に合わせて予定を組むとよいでしょう。
まとめ
京浜急行電鉄は2026年11月21日(土休日)・24日(平日)のダイヤ変更で、羽田空港方面の急行を増発し、京急蒲田駅での乗り換えを同一フロアに改善します。羽田空港の国際線旅客数が過去最多を更新し続けていることが背景にあり、既存の駅構造を生かした実用的な見直しといえます。平日ウィング・シートの恒常導入も、夏の試験運用を経た段階的な拡大です。羽田空港を頻繁に利用する方は、改正後のホーム番号と急行の時刻を事前に確認しておくとよいでしょう。


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