JR東海が建設を進めているリニア中央新幹線の「神奈川県駅(仮称)」で、地下の軌道階(ホームが設置される階)が初めて一般公開されます。会場は神奈川県相模原市で10月24日・25日に開催される「さがみはらリニアフェスタ2026」で、入場チケットの受付はすでに始まっています。駅の地下構造を実際に目にできる機会は今回が初めてで、リニア中央新幹線の建設が今どこまで進んでいるのかを自分の目で確認できる貴重なイベントです。
イベントの概要
さがみはらリニアフェスタ2026は、JR横浜線・相模線と京王相模原線が乗り入れる橋本駅から徒歩3分の神奈川県駅新設工事現場で、10月24日・25日の10時から17時まで開催されます。会場には地下3階にあたる軌道階(リニアの本線・副本線・ホームが設置される階)の見学エリアが設けられ、リニア車両の原寸大パネルを使ったフォトスポットや、建設状況を伝える映像展示が用意されます。地下工事現場内の特設ステージではアーティストによる音楽ライブ、地上ステージでは地元団体によるパフォーマンスも予定されており、地元のキッチンカーによる飲食販売も行われます。建設現場の公開イベントというより、地域のお祭りに近い形で開催される点が特徴です。
来場には事前申込制の入場チケットが必要で、軌道階そのものを見学するにはさらに別枠の「軌道階見学チケット」への申込が必要です。軌道階見学は応募者多数の場合抽選となり、申込期間は9月28日15時から10月13日23時59分までとなっています。
なぜこのタイミングで一般公開に踏み切ったのか
今回の公開は、リニア中央新幹線が置かれている状況と無関係ではありません。JR東海は当初、2027年に東京・品川と名古屋を結ぶ区間の開業を目指していましたが、静岡県内の南アルプストンネル工区で着工できない状態が長期化し、この目標は事実上撤回されています。静岡工区の着工については、2026年7月7日に静岡県の鈴木康友知事が容認する意向を示し、ようやく前に進み始めた段階です。着工してから完成までには10年以上かかるとみられており、開業時期は早くても2036年以降になる見通しです。2026年7月時点で全区間のトンネル掘削率は27%にとどまっており、建設はまだ道半ばの状況といえます。
開業時期を示せない状態が続くと、沿線自治体や利用予定者の間で「本当に完成するのか」という不安や関心の低下が広がりかねません。JR東海にとって、実際に形になりつつある駅の内部を見せることは、工事が着実に進んでいることを可視化し、プロジェクトへの理解と支持をつなぎとめるための有効な手段になります。あわせて、地元の相模原市にとっても、リニア開業を見据えたまちづくりへの関心を住民に持ち続けてもらう機会になります。工事の進捗発表だけでは集客が難しくても、音楽ライブや飲食ブースを組み合わせた「フェスタ」形式にすれば、鉄道ファン以外の家族連れなども呼び込め、リニア中央新幹線そのものへの関心を広げる効果も期待できます。
来場を考えている人への影響と対処法
軌道階の見学を希望する場合、応募期間は10月13日23時59分までと短いため、興味がある人はできるだけ早く公式サイトから申込を済ませておく必要があります。応募多数の場合は抽選になるため、当選しなかった場合に備えて、軌道階見学なしでも参加できる一般公開エリア(フォトスポットや映像展示、地上のステージ・飲食ブース)だけでも楽しめる構成になっている点は覚えておくとよいでしょう。
会場の最寄り駅は橋本駅で、徒歩3分とアクセスは良好です。開催日の10月24日・25日は土日にあたるため、橋本駅周辺や会場周辺の混雑、イベント終了時間帯(17時)前後の駅の混雑にも注意しておくと安心です。神奈川県駅は東京・品川と名古屋を結ぶルートの中で神奈川県内に設置される唯一の中間駅で、開業すれば橋本エリアの立ち位置が大きく変わることになります。リニア中央新幹線そのものに乗車できるようになるまでにはまだ10年以上を要する見通しですが、今回のように建設中の駅を実際に見られる機会は今後も定期的に設けられる可能性があるため、今回参加できなくても今後のJR東海や相模原市の発表を継続して確認しておく価値があります。


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