スターフライヤーの国際線が戻ってきます。2020年3月から運休していた北九州〜台北(桃園)線が2026年9月2日に再開され、週3往復で運航されます。同社は2026年8月20日、この再開に合わせた新しい機内サービスを発表しました。北九州市で400年の歴史を持つ小倉織のエプロンを客室乗務員が着用し、北九州発と台北発で異なる軽食を提供します。深夜に飛び立ち、早朝に戻ってくるという、24時間運用の北九州空港ならではのダイヤが最大の特徴です。
深夜0時前後に台湾海峡を越えるダイヤ
再開時のダイヤは次のとおりです。運航は週3往復で、北九州発が水曜・金曜・日曜、台北発が月曜・木曜・土曜です。
| 期間 | 便名 | 区間と時刻 |
|---|---|---|
| 9月2日〜10月24日 | 7G801 | 北九州23時40分発 → 台北(桃園)翌1時10分着 |
| 9月2日〜10月24日 | 7G800 | 台北(桃園)3時00分発 → 北九州6時20分着 |
| 10月25日〜2027年3月27日 | 7G801 | 北九州23時50分発 → 台北(桃園)翌1時20分着 |
| 10月25日〜2027年3月27日 | 7G800 | 台北(桃園)3時00分発 → 北九州6時15分着 |
深夜に出発して未明に到着するこのダイヤは、北九州空港が24時間運用の海上空港であることを前提に組まれています。福岡空港は市街地に近く、深夜早朝の発着ができません。同じ福岡県内でも、この時間帯に飛べるのは北九州空港だけです。
機内サービスは小倉織のエプロンと九州の菓子
8月20日に発表された新しい機内サービスは、地元の作り手を前面に出した構成です。客室乗務員は、北九州市で400年の歴史を持つ小倉織を手がける小倉縞縞のスクエアエプロンを着用します。デザインは黒を基調とした「黒多彩/Feast of Colors on Black」です。
食事は方向によって内容が変わります。北九州発の便では菓匠きくたろう。による「KYUSHU SWEETS BOX」、台北発の便ではクラウン製パンによる「KYUSHU SNACK BOX」が提供されます。ドリンクはソフトドリンクのほかアルコール類も用意され、日本酒は獺祭の純米大吟醸45にごりスパークリングが入ります。ブランケットも国際線専用のものが新しく導入されます。
深夜便でありながら食事とアルコールを揃えてくるのは、飛行時間が1時間半程度と短く、機内で眠り込む余裕があまりないためでしょう。座席の広さで評価されてきた同社らしく、短時間でも記憶に残るサービスを置きにきた形です。
6年半ぶりの再開が今になった理由
スターフライヤーの国際線は、2012年7月の北九州〜釜山線が最初でした。2018年10月には北九州・中部の両空港から台北へ2路線を開設しましたが、新型コロナウイルスの影響で2020年3月から運休が続いていました。運休期間中は夏ダイヤ・冬ダイヤの発表のたびに再開が見送られており、今回の再開はおよそ6年半ぶりです。
再開の背景として最も分かりやすいのは、台湾からの訪日需要です。日本政府観光局の発表では、2026年7月の訪日台湾人は76万3800人と前年同月比26.4%増で、7月として過去最高を記録しました。中国からの訪日客が大きく落ち込むなかで台湾市場が伸びており、台湾路線は今もっとも読みやすい国際線と言えます。
ただし、それだけなら福岡空港からでも成立します。北九州でなければならない理由は、機材の使い方にあります。深夜と早朝という時間帯は、国内線に使っている機材が本来なら地上で眠っている時間です。夜に台北へ飛ばして早朝に戻せば、翌朝の国内線には間に合ううえ、機材を1機増やさずに国際線を1路線増やせます。飛行機という高額な資産を遊ばせない工夫であり、24時間空港を拠点に持つ会社にしかできない組み方です。
利用者側から見ても、この時間帯には合理性があります。台北に1時10分に着けば、朝から丸一日を使えます。帰りは3時00分発で、北九州には6時20分着。その日のうちに仕事に戻ることも可能です。宿泊費を1泊分節約できる点も含めて、短い日程で台湾を往復したい層には刺さるダイヤです。北九州空港は貨物の取り扱いにも力を入れており、深夜帯の便は旅客だけでなく貨物の面でも使い道があります。
深夜・早朝の空港アクセスは事前に決めておく
このダイヤで気をつけるべきは、両端の空港アクセスです。
台北側では、桃園空港と台北市内を結ぶMRT桃園空港線の運行時間が6時ごろから23時30分ごろまでで、深夜1時台には動いていません。台北駅方面へは、24時間運行している國光客運の1819番バスか、タクシーを使うことになります。1819番は台北駅まで約55分、運賃は133〜164台湾ドルで、深夜帯はおおむね1時間に1本程度です。帰りの便に乗る場合も、3時00分発に間に合うよう深夜のうちに空港へ向かう必要があります。
北九州側では、空港と小倉駅を結ぶエアポートバスが所要40〜46分、大人710円で運行しています。ただし深夜・早朝の便に接続する時間帯の本数は限られるため、西鉄バス北九州の時刻表で自分が乗る便に合う出発時刻があるかを必ず確認してください。接続がない時間帯であれば、タクシーや自家用車での送迎、空港駐車場の利用を前提に計画を立てることになります。
日程の組み方としては、出発日の夜まで普通に活動できる点が魅力です。水曜・金曜・日曜の夜に北九州を発ち、月曜・木曜・土曜の早朝に戻るパターンなので、金曜夜に出て月曜早朝に帰る2泊3日の組み合わせが作れます。機内で睡眠をとる前提になるため、到着日の午前中に予定を詰め込みすぎないほうが無難です。
まとめ
スターフライヤーの北九州〜台北(桃園)線は、2026年9月2日に週3往復で再開されます。7G801が北九州23時40分発・台北翌1時10分着、7G800が台北3時00分発・北九州6時20分着で、10月25日以降は北九州発が23時50分発に変わります。機内では小倉織のエプロンを着用した客室乗務員が九州の菓子とドリンクを提供します。深夜早朝という時間帯は、24時間運用の北九州空港と機材の稼働効率を組み合わせた結果であり、短い日数で台湾を往復したい人にはかなり使い勝手のよいダイヤです。空港と市内を結ぶ交通手段だけは、往路・復路とも先に決めてから予約してください。


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