新規就航の内容
2027年2月2日に就航するのは、ボーイング787-8型機(ビジネスクラス18席、エコノミークラス241席の2クラス259席)を使った週4往復の直行便です。
| 便名 | 運航区間 | 運航曜日 | 時刻 |
|---|---|---|---|
| AI359 | 関西空港発→デリー着 | 月・水・金・日 | 関西空港11:50発→デリー18:20着 |
| AI360 | デリー発→関西空港着 | 火・木・土・日 | デリー22:50発→関西空港9:50着(翌日) |
運賃は現時点では公表されていません。
関西空港発着の直行便は、実に約7年ぶりの復活になります。エア・インディアはかつて関西-香港経由-デリー線を週3往復で運航していましたが、2019年9月17日に運休し、大阪発着路線としては47年の歴史に幕を下ろしていました。以降、関西からインドへ直接行く手段はなくなり、羽田-デリー線(ANA)や成田-ムンバイ線(ANA)を使った乗り継ぎが中心になっていました。
なぜ今、関西に直行便を戻すのか
エア・インディアは2022年にタタグループ傘下となって以降、積極的な拡大路線を取っています。エアバス・ボーイング両社に計570機という大規模な航空機発注をかけ、今後2年間で100機超を新たに導入する計画です。2024年にはグループ内の別キャリアであったヴィスタラを吸収合併し、インド国内で唯一のフルサービスキャリアという位置づけを確立しました。
一方で同社の経営状況は厳しく、2026年3月期には23.3億ドルという過去最大の赤字を計上しています。タタ・サンズとシンガポール航空に対して約15億ドルの増資を要請しているとも報じられており、財務面では苦しい状況にあることがうかがえます。それにもかかわらず新規路線を積極的に広げているのは、すでに発注済みの570機という巨大な機材を実際に飛ばす路線網を確保する必要があるためだと考えられます。巨額の先行投資をした以上、新造機を遊ばせておくわけにはいかず、赤字下でも路線拡大を止められないという事情が透けて見えます。
需要面では、インドの経済成長と中間層の拡大によって海外旅行需要が伸びており、日本はインド人にとって人気の高い長距離旅行先のひとつです。これまで日本-インド間の直行便は羽田-デリー、成田-ムンバイといった首都圏発着が中心で、関西発着の直行便は存在しませんでした。関西国際空港は訪日外国人にとって大阪・京都・奈良という有力な観光地への玄関口であり、首都圏に次ぐ規模の国際線需要を抱えています。この関西という空白地帯に直行便を戻すことで、首都圏ルートとは異なる客層(関西在住のビジネス・観光需要、関西を訪れるインド人旅行者)を新たに開拓する狙いがあると考えられます。
旅行者への影響
関西からインドへ渡航する場合、これまでは羽田や成田まで移動して乗り継ぐか、香港・シンガポールなど第三国を経由する必要がありましたが、2027年2月以降は関西空港から乗り継ぎなしでデリーへ直行できるようになります。関西在住者やインバウンドでデリー方面から関西を訪れたい旅行者にとって、移動時間・手間の両面で負担が軽くなります。運賃は現時点で未発表のため、具体的な予約を検討する場合は就航が近づいてから公式サイトで確認するのが確実です。なお、ANAは羽田-デリー線を毎日1往復、成田-ムンバイ線を2026年9月から毎日1往復運航しており、関空発着の定期直行便を持つのは今のところエア・インディアのみになる見込みです。
まとめ
エア・インディアは2027年2月2日、関西空港-デリー線を週4往復で新規就航します。約7年ぶりの関空復帰であり、関西から乗り継ぎなしでインドへ行けるようになります。過去最大の赤字を抱えながらも新路線を広げる背景には、巨大な航空機発注を実際に稼働させる必要性と、首都圏に次ぐ国際線拠点である関西の需要を取り込む狙いがあるとみられます。


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