パラタ航空が新千歳〜ソウル線を12月からデイリー化 A330投入で冬の北海道需要を取りにいく

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韓国のパラタ航空が、札幌/新千歳〜ソウル/仁川線を2026年冬ダイヤの一部期間でも毎日運航する計画であることがわかりました。増便分の航空券販売はすでに始まっています。この路線が就航したのは2026年7月6日で、まだ2か月足らずです。就航したばかりの路線を、いきなり冬の需要期に合わせて毎日運航へ引き上げる形になります。

12月1日から2027年2月末まで毎日運航になります

冬ダイヤの開始時点では、新千歳発・仁川発とも月曜・水曜・金曜・土曜・日曜の週5便です。ここから12月1日に残る曜日の運航分が加わり、デイリー運航に切り替わります。この体制は2027年2月末まで続きます。

運航スケジュールは次のとおりです。

  • WE532便 新千歳14時05分発 → 仁川17時30分着
  • WE531便 仁川10時05分発 → 新千歳12時45分着

使用機材はエアバスA330-200型機です。夏ダイヤでも一部期間はデイリー運航をしており、需要が集まる時期に限って毎日飛ばすという運航の組み方を、そのまま冬にも当てはめた形です。

パラタ航空はどんな航空会社なのか

パラタ航空は、経営破綻した韓国の地方航空会社フライ江原を引き継ぐ形で生まれた航空会社です。空気清浄機メーカーとして知られるウィニックスの支援を受けて2024年に再建され、自社を一般的なLCCではなく「TCC(Tourism Convergence Carrier)」と位置づけています。旅行商品と航空輸送を組み合わせて売る、という立ち位置です。

日本路線への進出は早く、2025年11月17日に成田〜仁川線をチャーター便として飛ばし、2026年1月19日に定期便化しました。大阪/関西〜仁川線は2026年8月1日から1日最大2往復に増便しています。そして2026年7月6日、札幌/新千歳〜仁川線にA330-200型機を投入して就航しました。

機材面では、2026年8月に3機目のA330-200型機を受領しています。同社はアメリカ運輸省から暫定的な運航認可を取得しており、2027年上半期にソウル/仁川〜ラスベガス線・ロサンゼルス線の開設を目指しています。中型ワイドボディ機を集めているのは、この長距離路線のためです。

冬にデイリー化する狙いはどこにあるのか

まず、北海道と韓国の関係を数字で見ておきます。北海道を訪れる外国人旅行者のうち最も多いのは韓国からの旅行者で、宿泊需要の4分の1前後を占めるとされています。滞在は3〜4泊と比較的短く、20代から30代の個人旅行が中心です。そして韓国からの北海道旅行がもっとも盛り上がるのは、雪とスキー、そして冬の海鮮が目当てになる12月から2月です。パラタ航空が毎日運航を設定した期間は、この需要のピークとぴったり重なります。

もう一つ見逃せないのが、機材の使い道という視点です。同社はアメリカ路線に向けてA330-200型機を3機まで増やしましたが、路線開設は2027年上半期の予定です。それまでの間、大型の機材を遊ばせておくわけにはいきません。3時間弱の新千歳線にワイドボディ機を投入するのは、単に座席を多く売りたいからというより、長距離路線の準備期間に機材を稼働させ、乗員の経験も積ませておくという意味合いが強いのではないでしょうか。近距離路線は1日に複数回転させやすく、機材の稼働率を確保する場としては都合がよい相手です。

そのうえで、後発として選んだ戦い方も特徴的です。新千歳〜仁川線は大韓航空やアシアナ航空に加え、チェジュ航空・ティーウェイ航空・ジンエアー・イースター航空といった韓国系LCCが顔をそろえる激戦区です。大韓航空は2026年7月1日から期間を区切って1日最大3往復に増便しています。ここへ後から参入したパラタ航空が取ったのは、通年デイリーではなく「需要期だけデイリー」という方法でした。冬の3か月だけ座席を積み増し、それ以外は週5便に絞る。座席が埋まらないリスクを抱え込まずに、稼げる時期の供給だけを厚くする判断です。就航から間もない路線でいきなり通年毎日運航に踏み切らなかったのは、堅実な判断だと考えられます。

旅行者にとって何が変わるのか

12月から2月にかけて、火曜・木曜にも新千歳〜仁川の選択肢が増えます。週5便のダイヤだと、この2曜日は他社便を探すか日程をずらすしかありませんでしたが、その制約がなくなります。

時間帯も使いやすい部類です。新千歳14時05分発なら、当日の午前中を札幌や千歳で使ってから空港に入れます。仁川10時05分発・新千歳12時45分着の便は、到着後に札幌市内へ移動しても午後の時間が丸ごと残ります。到着が夜遅い便だと初日をほぼ移動でつぶしてしまうので、この差は小さくありません。

機材がA330-200型機である点も、3時間弱のフライトとしては恵まれています。ただし、運賃体系はLCC的な仕組みが基本になるため、預け入れ手荷物や座席指定が別料金になる場合があります。表示された運賃だけで比較せず、必要なオプションを足した総額で他社と見比べてください。

注意しておきたいのは冬の新千歳空港特有のリスクです。12月から2月は降雪による除雪作業で出発が遅れたり、欠航が出たりします。1日1往復の路線は同じ航空会社の後続便に振り替えにくいので、韓国から先へ乗り継ぐ予定がある人や、帰国日が動かせない人は、前日入りや余裕のある乗り継ぎ時間を確保しておくほうが安全です。

まとめ

新千歳〜仁川線は競合が多い路線ですが、供給が増えるほど運賃は下がりやすくなります。年末年始などの繁忙期を除けば、冬の北海道と韓国を安く行き来できる選択肢がさらに広がります。冬に韓国旅行を考えている北海道在住の人、逆に韓国から北海道に入る旅程を組む人は、12月以降のダイヤを一度確認しておく価値があります。

ぴりか

地理や旅行が大好きな一般人。東京出身ですが、四国、九州など転々と移住し、今は北陸に住んでいます。学生時代に47都道府県を自転車で制覇。国内旅行業務取扱管理者の資格あり。JGC取得済み。

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