非常に強い台風18号(ソウデル)が南西諸島に接近しており、沖縄・奄美方面の航空便に広い範囲で欠航が出ています。ANAは8月25日から27日までの3日間で計119便の欠航を決め、影響を受ける旅客は約2万2,600人に上ります。JALグループ、Peach、スカイマーク、ジェットスター・ジャパンも欠航と特別対応を発表しました。夏休みの最終盤にあたる時期で、Uターンの移動と重なっています。この記事は8月25日時点で公表されている内容をまとめたものです。欠航はこの後さらに増える見通しなので、実際の行程を判断する際は必ず各社の最新の運航情報を確認してください。
台風18号の動き
気象庁の発表によると、非常に強い台風18号は8月24日21時の時点で南大東島の東南東約260キロにあり、西北西へ毎時25キロで進んでいました。中心気圧は940ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートルです。
予報では、25日21時に沖永良部島の南東約60キロ、26日21時に久米島の北西約210キロ、27日21時に東シナ海へ達する見込みとされています。25日の朝に南大東島へ最接近し、夜には沖縄本島と奄美が暴風域に入る予想です。25日21時時点の予想中心気圧は955ヘクトパスカル、最大風速40メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心から250キロの範囲が暴風警戒域とされています。
つまり、沖縄本島にとっての山場は25日夜から26日にかけてで、宮古・石垣など先島諸島は26日から27日にかけて影響が長引く見通しです。
各社の欠航状況
8月24日時点で公表されている内容は次のとおりです。
ANA
25日から27日までの3日間で計119便の欠航が決まり、影響旅客数は計2万2,635人です。空港別では那覇空港が計102便で影響旅客数2万972人、石垣空港が8便、宮古空港が9便となっています。26日は那覇発着の全便が終日欠航と決まりました。
JALグループ
25日の欠航は計10便で、影響は280人です。内訳は、日本航空が那覇と奄美大島・沖永良部・与論を結ぶ4便、琉球エアーコミューターが那覇と南大東を結ぶ便など6便です。26日以降については、この後の判断となる見通しです。
Peach
25日と26日に計52便の欠航を決めており、8,000人以上に影響が出ます。
スカイマーク
25日と26日の運航便で計32便の欠航を決めており、約3,780人に影響が出ます。
ジェットスター・ジャパン
計8便の欠航を決めており、約1,400人に影響が出ます。
航空以外では、沖縄旅客船協会によると、24日の時点で泊〜渡嘉敷間など14便の運休が決まっています。離島航路は航空便より早く止まり、復旧も遅れがちです。
各社の特別対応
欠航や遅延が出る場合、各社は手数料を取らずに便の変更や払い戻しに応じる特別対応を行います。今回の主な内容は次のとおりです。
JALグループは、8月25日から26日にかけての喜界島・奄美大島・徳之島・沖永良部・与論・北大東・南大東を発着する便、25日午後から26日にかけての那覇発着便、26日の久米島発着便、26日から27日にかけての宮古・多良間・石垣・与那国を発着する便を対象に、遅延や欠航の有無にかかわらず手数料無料で便の変更・振替・払い戻しを受け付けます。
ANAも8月25日から27日の沖縄発着便を対象に特別対応を実施しています。LCC各社も、欠航便については振替または払い戻しの案内を出しています。
ここで押さえておきたいのは、「欠航が決まった便」だけが対象とは限らないという点です。JALの対応のように、遅延や欠航の有無にかかわらず対象期間・対象路線の航空券であれば手数料無料で変更できる設定になっている場合があります。自分の便がまだ欠航になっていなくても、対象期間に入っているなら早めに動かすという判断ができます。
なぜ各社は前日までにまとめて欠航を決めるのか
以前は、台風が来ても当日の朝まで判断を待ち、実際に飛べるかどうかを見てから決めるという運用が一般的でした。ここ数年、前日までに広い範囲の欠航をまとめて決めて公表する形に変わってきています。
理由は明快です。当日まで判断を引っ張ると、旅客が空港に集まってしまうからです。空港に着いてから欠航が決まれば、その人たちは空港から動けなくなります。公共交通も止まり、周辺のホテルも埋まった状態で数千人が滞留すると、水や食料の供給、体調を崩した人への対応まで航空会社と空港が抱えることになります。2026年8月14日には、記録的な大雨の影響で成田空港に約6,600人が足止めされる事態が起きたばかりです。
前もって欠航を決めれば、旅客は自宅や宿泊先にとどまったまま予定を変えられます。振替の手続きも分散します。航空会社にとっても、乗員と機材を安全な場所へ退避させる時間が確保でき、台風通過後の再開が早くなります。目先の便を1本でも多く飛ばすことより、全体の混乱を小さくするほうが結果的に損失が少ないという判断です。
今回、ANAが26日の那覇発着を全便終日欠航と早い段階で決めたのは、この考え方の典型です。26日は台風がもっとも近づく日で、飛べる可能性がほとんどありません。中途半端に「様子見」とせず終日欠航を確定させることで、旅客は25日中に前倒しするか、27日以降に後ろ倒しするかを判断できます。
もうひとつ、今回の時期特有の事情があります。8月下旬は夏休みの最終盤で、Uターンの移動が集中する時期です。もともと座席の空きが少ないところに数万人分の振替需要が乗るため、代替の便を確保するのは容易ではありません。沖縄は本土との間に鉄道もバスもなく、船も台風で止まります。欠航がそのまま完全な足止めになる地域だという点も、判断を前倒しする理由になっています。
影響を受ける人はどう動けばいいか
まず、自分の便が特別対応の対象期間に入っているかを確認してください。対象なら、欠航が決まる前でも手数料なしで日程を動かせる可能性があります。
振替を狙うなら、動くのは早いほうが有利です。振替先の座席は先着順で埋まっていきます。台風の通過後、27日から28日にかけての便には振替の希望が集中します。26日の欠航が確定している便を持っている方は、25日のうちに27日以降の座席を押さえるか、逆に25日午前中の便へ前倒しできないかを確認するのが現実的です。
各社ともウェブサイト上で変更・払い戻しの手続きができるようになっています。電話は確実につながりません。空港のカウンターも長蛇の列になります。まずウェブで試すのが基本です。
払い戻しを選ぶ場合、旅行の目的そのものを取りやめるかどうかの判断が必要になります。台風の通過後も、空港の再開には時間がかかります。滑走路や施設の点検、退避させた機材の戻し、乗員の配置の立て直しに半日から1日かかるのが通常です。27日の便が予定どおり飛ぶとは限らない点も織り込んでおいてください。
費用の扱いも知っておくべきです。台風による欠航は航空会社の責任ではないため、宿泊費や食事代は原則として自己負担になります。国内線では、欠航に伴うホテル代の補償はありません。海外旅行保険や国内旅行保険の「航空機遅延費用」特約が付いていれば、宿泊費や食事代が補償される場合があります。クレジットカードに付帯している保険でも対象になることがあるので、足止めされた場合は確認してみてください。
宿泊先を延長する必要が出た場合は、早めに連絡するのが得策です。台風で足止めされる人が一斉に延泊を申し出るため、部屋の確保は時間との勝負になります。
これから沖縄へ向かう予定の方は、出発を見送るという選択も検討してください。特別対応の期間内なら手数料なしで日程を変えられます。26日に到着しても、その日は屋外で行動できません。27日以降に予定をずらすほうが、旅行としては充実します。
まとめ
台風18号による欠航は、沖縄本島が25日夜から26日、先島諸島が26日から27日にかけて集中します。ANAは3日間で119便、約2万2,600人分の欠航をすでに決めており、この数はさらに増える見通しです。各社は手数料なしでの変更・払い戻しに応じており、欠航が確定する前でも対象期間の航空券なら動かせる場合があります。座席の確保は早い者勝ちなので、対象になっている方は今日のうちにウェブで手続きを試してください。宿泊費は原則自己負担になるため、旅行保険の特約が使えるかどうかもあわせて確認しておくとよいです。


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