Peach成田〜ソウル(仁川)線に就航 7年ぶりの成田国際線、片道5,680円から
ピーチ・アビエーションが2026年9月20日、東京/成田とソウル/仁川を結ぶ新路線に就航しました。成田空港発着の国際線としては2019年以来7年ぶりの新規開設で、片道5,680円からの運賃と、韓国路線としては初めてとなる機内食の事前購入サービスが特徴です。ピーチはすでに深夜発着の羽田〜仁川線を運航していますが、なぜこのタイミングで成田にも国際線を広げたのか、背景と旅行者が押さえておきたいポイントを整理します。
成田〜仁川線の運航スケジュールと運賃
新路線は毎日1往復で、A320型機を使用します。
| 便名 | 区間 | 出発 | 到着 | 所要時間 | 運航曜日 |
|---|---|---|---|---|---|
| MM651 | 成田→仁川 | 9:30 | 12:25 | 2時間55分 | 毎日 |
| MM652 | 仁川→成田 | 13:35 | 16:15 | 2時間40分 | 毎日 |
運賃は片道5,680円から(燃油特別付加運賃・空港使用料等は別途)で、2026年5月14日から販売が始まっていました。朝に成田を出発して昼前に仁川へ着くダイヤなので、到着した日のうちにソウル市内で観光や食事を楽しめます。復路も仁川を昼過ぎに出発するため、最終日の午前中はホテルでゆっくり過ごしたり、空港周辺で買い物をしたりする時間を確保できます。
機内食の事前購入サービスも今回の新路線から始まりました。こってりとした肉ソースのスパゲティ、ゴロっとした鶏肉が入ったチキンカレーライス、ガパオライス、浅草寺をモチーフにしたお好み焼きなど、和洋を組み合わせたメニューが用意されており、事前に予約すると優先的に提供されます。ピーチの韓国路線でこうした事前予約制のメニューが導入されるのは今回が初めてです。
なぜ今、成田に国際線を広げるのか
すでに複数社がしのぎを削る激戦区への参入
成田〜仁川線は、実はすでに複数の航空会社が高頻度で運航している路線です。大韓航空は2026年4月から1日5往復に増便しており、アシアナ航空も1日1〜4往復を運航したうえで、2026年3月4日からは大型機のA380を投入しています。このほかジンエアーやトリニティ航空(旧ティーウェイ航空)といった韓国系LCCも成田に乗り入れています。
つまりピーチは、需要が確立している路線に後発として、しかもLCCの価格で切り込んだことになります。フルサービスキャリアが正規運賃やビジネスクラスの上位需要を取り込む一方で、ピーチは片道5,680円からという価格帯で、価格を重視する個人旅行者やリピーターの訪韓需要を狙う立ち位置です。すでに競合がひしめく路線だからこそ、価格差そのものが集客力になります。
深夜発着の羽田線と、昼発着の成田線を使い分ける
ピーチは羽田〜仁川線もすでに運航していますが、こちらは深夜に羽田を出発し、早朝に仁川へ到着するダイヤです。休みを取りにくい人が金曜の夜に出発し、短い滞在で週末に帰ってくるような弾丸旅行に向いた設定といえます。
これに対して今回の成田線は、朝に出発して昼前に到着し、翌日の午後に日本へ戻ってくるダイヤです。到着した日から丸1日ソウル市内を観光でき、深夜便のように機内で睡眠時間を削る必要もありません。同じ成田〜仁川間でも、弾丸日程を組みたい人と、余裕を持った日程で観光したい人とで、路線の使い分けができるようになったことになります。
成田を国際線の「もう一つの拠点」に育てる動き
ANAグループは2026年8月18日に発表した2026年度下期の航空輸送事業計画のなかで、成田〜仁川線を下期も引き続きデイリーで運航すると明らかにしていました。ピーチはこれまで関西空港を拠点としてきましたが、成田でも国内線・国際線の拠点化を進めています。ANAが飛ばさない路線や価格帯をピーチが担うというデュアルブランド戦略のもとで、成田発着のアジア路線を安定して運航できる体制を整えることは、成田拠点を育てるうえでの土台になります。1日1往復という規模から始め、需要を見ながら育てていく手法は、ピーチが国内線でもたびたび採ってきたやり方です。
旅行者への影響とどう活用すべきか
成田発着でソウルへ行きたい人にとって、これまでフルサービスキャリアの正規運賃しか選択肢がなかった状況から、LCCの価格帯という選択肢が加わったことになります。特に、羽田発着の深夜便では日程を組みにくかった人や、日中に成田から出発したい人にとっては、使い勝手のよい新しい選択肢です。
一方で、就航直後は座席数が限られるうえに、紅葉シーズンなど需要が高まる時期には運賃が上がりやすくなります。狙った日程がある場合は、早めに予約状況を確認しておくことをおすすめします。また、LCCのため受託手荷物や座席指定は別料金になることが多く、機内食も事前購入をしない場合は搭乗後に選択肢が限られることがあります。旅行の計画を立てる際は、運賃だけでなく、必要なオプションを合わせた総額で他社便と比較することが大切です。


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